パルワールドのサーバー設定を全項目解説:おすすめ設定と PalWorldSettings.ini で何を変えるか
パルワールドの専用サーバーで変更できるワールド設定を一項目ずつ解説します。経験値倍率、拠点の上限、PvP、デスペナルティ、クロスプレイと管理 API、1.0で変わった既定値、そして人を招く前に必ず見直したい数項目をまとめました。
専用サーバーが立ち上がったあと、そのワールドが面白くなるかどうかを決めているのはワールド設定です。パルワールドは四十以上のパラメータを一つの設定ファイルに詰め込んでいますが、公式のパラメータ一覧は各項目一行の説明だけです。その結果、経験値倍率だけ変えて残りには触れないという運用がほとんどです。しかし実際にグループが解散する原因になるのは、誰も見ていないデスペナルティと拠点上限のほうです。そして誰もいない間に拠点へ大量の AI が押し寄せるかどうかは、襲撃のスイッチ一つで決まります。
この記事では全項目を「変えると何に効くか」で五つに分けて解説し、1.0で変わった既定値にも印を付けます。まだサーバーを立てていない場合は専用サーバーの構築手順から先にどうぞ。
この記事で扱う項目は、Palworld サーバー設定ジェネレーターにも説明付きの入力欄としてそのまま並んでいます。読みながら値を変え、最後にそのまま使えるファイルを受け取れます——あの長い一行を手で書く必要はありません。
設定ファイルの場所と読み込まれるタイミング
Linux 版の専用サーバーでは次の場所にあります。
Pal/Saved/Config/LinuxServer/PalWorldSettings.ini
Windows 版は LinuxServer が WindowsServer になります。このファイルはサーバーが一度正常に起動するまで生成されません。新規インストール直後はディレクトリが空で、ここで「インストールに失敗した」と勘違いする方が少なくありません。
インストール先の直下には DefaultPalWorldSettings.ini もありますが、こちらはテンプレートでサーバーは読み込みません。編集しても何も起きず、エラーも出ません。パルワールドのサーバー運用で最も多い無駄な作業です。中身を上のファイルにコピーし、そちらを編集してください。
中身はこうなっています。
[/Script/Pal.PalGameWorldSettings]
OptionSettings=(Difficulty=None,DayTimeSpeedRate=1.000000,NightTimeSpeedRate=1.000000,ExpRate=1.000000,PalCaptureRate=1.000000,...)
全体が一行です。四十以上の項目が一組の括弧の中にカンマ区切りで並んでおり、一行一項目ではありません。手で編集する際に失敗しやすいのは四点です。
- カンマの過不足で行全体の解析に失敗すると、サーバーは黙ってすべて既定値に戻ります。ワールドは普通に起動するので、設定が一つも効いていないことに気づきません
- 文字列はダブルクォートが必要です(
ServerName="...")。数値と真偽値には不要です - 真偽値は
True/Falseと先頭大文字で書きます - 編集する前にサーバーを止めてください。動いているサーバーは、次の保存時や終了時にメモリ上の古い設定でファイルを上書きし、編集した内容は消えます
前の三つは丸ごと避けられます。Palworld サーバー設定ジェネレーターがその一行を組み立ててくれますし、項目には日本語の名称と説明が付いています。お手元のファイルを貼り付ければ、変更した値だけが違う同じファイルが返ってきます——扱っていない設定はそのまま通ります。
そして最も重要なのが、プロセスは起動時に一度しか設定を読まないという点です。保存したあとサーバーを再起動してください。稼働中のファイルを書き換えても反映されません。
1.0で変わった既定値
「最初に変える項目」を並べた古い一覧の半分は、もう当てはまりません。1.0で、特によく編集されていた既定値のいくつかが、マルチプレイのサーバーに合う値へ変わったからです。
| 項目 | 以前の既定値 | 1.0の既定値 | 意味 |
|---|---|---|---|
DeathPenalty | All | Item | 落とすのは所持アイテムだけで、装備と手持ちのパルは残ります。変える必要はもうありません |
PalEggDefaultHatchingTime | 72時間 | 1時間 | 週末だけ集まる遊び方では卵一つに実時間で三週間かかる、という不満は1.0で解消しました |
以前のビルドからアップデートしたサーバーでは、PalWorldSettings.ini の値は自動では変わりません。読まれるのは新しい既定値ではなくファイルに書かれた数字なので、新しい挙動にしたい場合は自分で書き換えてください。
遊びの手触りが変わる項目
進行速度を決めるグループです。間違えても壊れることはなく、テンポが妙になるだけです。
| 項目 | 既定値 | 効果 |
|---|---|---|
ExpRate | 1.0 | 経験値倍率。週末だけ集まるグループなら2.0あたりが快適です |
PalCaptureRate | 1.0 | 捕獲確率倍率。ゲーム内スライダーの上限は2.0で、それ以上は公式に公開されていない領域です |
PalSpawnNumRate | 1.0 | 野生パルの出現数。上げると CPU 負荷が明確に増えます。カクつくサーバーなら0.8に下げる手もあります |
CollectionDropRate | 1.0 | 採集物のドロップ量 |
CollectionObjectHpRate | 1.0 | 鉱石や木の耐久。下げるほど早く壊せます。読んだ印象と逆です |
WorkSpeedRate | 1.0 | 拠点のパルの作業速度 |
PalEggDefaultHatchingTime | 1 | 巨大な卵の孵化時間(時間)。1.0以降の既定値は1(以前は72)。0で即孵化します |
DayTimeSpeedRate / NightTimeSpeedRate | 1.0 | 昼夜の流れる速さ。上げるとその時間帯が短くなります。夜を短くしたいなら NightTimeSpeedRate を上げます |
逆に感じる二項目は上の表で印を付けました。CollectionObjectHpRate は下げると速く、NightTimeSpeedRate は上げると夜が短くなります。
プレイヤー同士の関係が変わる項目
性能には影響しませんが、最初の事故でサーバーが続くかどうかを決めるグループです。人を招く前に決めておいてください。あとから変えるのは、誰かがすでに古い設定の代償を払ったあとということです。
| 項目 | 既定値 | 効果 |
|---|---|---|
DeathPenalty | Item(1.0以降。以前は All) | 死亡時の落とし物。四段階は下記 |
bEnablePlayerToPlayerDamage | False | プレイヤー間のダメージ |
bEnableFriendlyFire | False | 同じギルド内での誤射 |
bEnableInvaderEnemy | True | 拠点襲撃イベント。襲撃のたびに敵がまとめて生成されます(次のグループ) |
bEnableNonLoginPenalty | True | 長期未ログインのペナルティ |
bIsPvP | False | PvP の総合スイッチ |
DeathPenalty の四段階、緩いほうから順に。
None—— 何も落としませんItem—— 所持アイテムのみ。装備は残りますItemAndEquipment—— アイテムと装備の両方All—— すべて。手持ちのパルも含みます
揉め事の元になるのは最後の段階です。捕まえたばかりの希少なパルを連れたまま溶岩に落ちれば、パーティ全体がその場に残ります。しかもデスバッグは高レベル帯に落ちていて、取りに戻れないことがほとんどです。気心の知れた面子なら Item が無難で、それより厳しくするのは全員が合意した場合だけにしてください。
サーバーの健全さを決める項目
メモリ消費に直結するグループです。パルワールドのサーバーのメモリは、ワールドの規模に応じて増えます。建てたものはプレイヤーがログアウトしてもシミュレーションされ続けるので、一か月動かしたワールドは初日よりかなり多くのメモリを使います。それに加えて遊んでいる間にもメモリは増え、その部分は再起動で戻ります。増加の出どころが主にこの項目群です。
| 項目 | 既定値 | 効果 |
|---|---|---|
bEnableInvaderEnemy | True | 拠点襲撃。襲撃のたびに AI と経路探索がまとめて生成され、しかもたいてい誰もいない時間に起きます。切って消えるのはスクリプトで発生する拠点襲撃だけです |
ServerPlayerMaxNum | 32 | 同時接続人数の上限 |
BaseCampMaxNum | 128 | サーバー全体の拠点数 |
BaseCampWorkerMaxNum | 15 | 拠点あたりの作業パル数。エンジン上限は50 |
BaseCampMaxNumInGuild | 4 | 一ギルドが建てられる拠点数。エンジン上限は10 |
GuildPlayerMaxNum | 20 | 一ギルドの人数 |
DropItemMaxNum | 3000 | 地面に落ちているアイテムの上限 |
DropItemAliveMaxHours | 1.0 | 拾われなかったドロップが残る時間(時間)。0.5にすると早く回収されます |
ServerReplicatePawnCullDistance | 15000 | パルを同期する距離(cm)。5000〜15000の範囲で指定します。5000未満にはしないでください。パルが止まって見えます |
PalStomachDecreaceRate | 1.0 | パルの満腹度が減る速さ |
慎重に扱いたいのは BaseCampWorkerMaxNum です。「拠点に何体置けるか」に見えますが、その一体ずつが自分の行動シミュレーションを回しています。負荷は CPU に、しかもシングルコアに乗ります。四十の拠点で15から50に上げれば、目に見えて重くなります。
BaseCampMaxNumInGuild が制限するのはギルド単位であって、プレイヤー単位ではありません。全員が一人ギルドのサーバーでは、実質的に一人あたりの拠点上限として働きます。
人数の上限については32人に設定しても快適に遊べるとは限らない理由で別に扱っています。設定できる数と、マシンが実際に支えられる数は別物だからです。動かし続けたサーバーでメモリがどう動くかと、どのくらいの間隔で再起動すべきかはパルワールドのサーバーを24時間動かし続けるで扱っています。
管理と接続の項目
誰が、どこから入れるか、そしてサーバーをどう管理するかを決めるグループです。遊びには影響しませんが、必ず設定すべきものが二つ、理解しておくべきものが二つあります。
| 項目 | 既定値 | 効果 |
|---|---|---|
ServerName | 既定の文字列 | コミュニティサーバー一覧に出る名前。コンソール版のプレイヤーはこの名前でしか見つけられません |
ServerPassword | 空 | サーバーパスワード。空なら誰でも参加できます |
AdminPassword | 空 | 管理者パスワード。必ず設定してください。REST 管理 API のパスワードも兼ねるので、サーバーパスワードと同じ値にしないでください |
PublicIP / PublicPort | 空 / 8211 | コミュニティサーバー一覧に通知する公開アドレスとポート。VPS なら通常どちらも不要で、NAT の内側にあるマシンでは両方を正しく設定する必要があります |
CrossplayPlatforms | (Steam,Xbox,PS5,Mac) | 接続を許可するプラットフォーム。既定ではすべて許可です。一つ外すと、そのプラットフォームからの接続は何の表示もなく拒否されます |
RESTAPIEnabled / RESTAPIPort | False / 8212 | 公式の管理 API とそのポート。有効にしたら localhost でのみ待ち受け、インターネットには決して公開しないでください |
RCONEnabled / RCONPort | False / 25575 | 旧来の管理インターフェース。公式に非推奨なので設定しないでください |
bIsUseBackupSaveData | True | サーバー自身によるセーブのバックアップ。有効のままにします。何かが壊れた日に戻る道の一つです |
AutoSaveSpan | 30 | 自動保存の間隔で、単位は秒です。ディスクが遅くて周期的に止まる場合は60まで広げ、それ以上にはしないでください |
bIsMultiplay | False | 自分のゲームからホストする場合の項目です。専用サーバーでは False のままにします |
クロスプレイを完成させるには、この項目に加えて起動引数が一つ要ります。コンソール版のプレイヤーがサーバーを見つけられないのは、ほぼ -publiclobby の付け忘れで、手順の全体はクロスプレイ専用サーバーの立て方にあります。REST API をキック・BAN・強制保存にどう使うかはREST API の使い方にまとめています。
人を招く前に見直す項目:おすすめ設定
全項目を読む時間がない場合、最小限はこの表です。他は後からでも調整できますが、この数項目は後では手遅れになります。
| 項目 | 今変える理由 |
|---|---|
ServerName | コミュニティサーバー一覧に出る名前です。放置すると既定の文字列のままで、コンソール版のプレイヤーが見つけられません |
ServerPassword | 設定しなければ誰でもワールドに入れます |
AdminPassword | 設定しないと管理者コマンドが使えません。キックも含みます |
ServerPlayerMaxNum | 賑やかさではなく、マシンが支えられる数に合わせます |
DeathPenalty | 開放後に変えるのは、誰かがすでに失ったあとです。1.0の既定値は Item ですが、以前から続くサーバーはファイルの値を自分で確認してください |
bEnableInvaderEnemy | 固定メンバーなら開設時に切ることを検討してください。襲撃はたいてい誰もいない時間に起き、そのたびに大量の AI がまとめて生成されます |
PublicPort | 既定の8211から変更した場合のみ |
保存して再起動したら、ゲーム内の マルチプレイに参加する(専用サーバー) から接続して設定が反映されているか確認します。括弧の中まで含めて確認してください。タイトル画面には招待コードを使う別のマルチプレイ経路があり、そちらから専用サーバーには接続できません。
よくある質問
PalWorldSettings.ini を編集したのに反映されないのはなぜですか?
よくある原因は四つです。DefaultPalWorldSettings.ini を編集している(サーバーは読みません)、再起動していない(設定は起動時に一度しか読まれません)、カンマの過不足で行全体の解析に失敗し既定値に黙って戻っている、サーバーの稼働中に編集したため古い値で上書きされた、のいずれかです。
夜を短くするにはどの項目を変えますか?
NightTimeSpeedRate を上げます。これは流れる速さなので、上げるほどその時間帯が早く過ぎます。読んだ印象とは逆です。
DeathPenalty はどの段階にすべきですか?
気心の知れた面子なら Item です。所持アイテムは落としますが装備は残ります。1.0以降はこれが既定値です。All は手持ちのパルまで落とすので、揉め事の元になります。
パルワールド1.0の卵の孵化時間の既定値はどれくらいですか?
1.0で PalEggDefaultHatchingTime の既定値は72時間から1時間に変わったので、新しいサーバーでは変える必要はありません。0にすると即孵化します。以前のビルドからアップデートしたサーバーはファイルに古い値が残っているので、自分で書き換えてください。
サーバーが重くなったり落ちたりする原因になる設定はどれですか?
bEnableInvaderEnemy(拠点襲撃。襲撃のたびに敵がまとめて生成されます)、BaseCampWorkerMaxNum(作業するパル一体ごとにシングルコアの CPU を使います)、PalSpawnNumRate(野生パルの密度)、そして BaseCampMaxNum と DropItemMaxNum(ワールド全体の物の数)です。ServerReplicatePawnCullDistance は逆で、5000未満に下げるとパルが同期されなくなります。
パルワールドの専用サーバーにパスワードを設定するには?
サーバーを止めてから、PalWorldSettings.ini の OptionSettings の行にある ServerPassword をダブルクォートで囲んで書き(ServerPassword="...")、起動し直します。参加する側は マルチプレイに参加する(専用サーバー) から接続するときに入力を求められます。空のままだと、アドレスを知っている人やコミュニティサーバー一覧で見つけた人は誰でもそのまま入れます。
ServerPassword と AdminPassword の違いは何ですか?
ServerPassword は友達に渡して参加してもらうためのパスワードです。AdminPassword はゲーム内の管理者コマンドを使えるようにするもので、REST 管理 API のパスワードも兼ねるため、知っている人はキック、BAN、サーバーの停止までできます。二つは別の値にし、管理者パスワードは誰にも渡さないでください。
パルワールドにホワイトリストはありますか?
公式の設定項目にはありません。名前を指定したプレイヤーだけを入れる設定は存在しないので、誰が入れるかは ServerPassword で決め、特定の相手を締め出すには REST API の /ban にその人の userId を渡します。パスワードが広まりすぎたら、変更して再起動してください。古いパスワードしか知らない人は、次に参加しようとした時点で入れなくなります。
運用を任せる場合
ここまでの項目はすべて、ファイルを開いて編集し、一行に並んだカンマとクォートを確認し、再起動し、そして三か月後に「なぜこの値にしたのか」を自分で覚えておく必要があります。手間なのは最初の設定ではなく、あとから一項目だけ直したくなったときです。
KeepWorlds のパルワールド専用サーバーでは、同じ設定が説明と有効範囲付きの設定画面になっていて、保存時の再起動もこちらで行います。襲撃や拠点あたりの作業パル数など、性能に関わる項目も含まれます。
ゲームはプロセス起動時に設定を読み込むため、保存後に再起動が必要です。