パルワールドの人数上限:32人に設定しても快適に遊べるとは限らない理由
パルワールドの専用サーバーで同時接続人数の上限を決めているのはどの項目か、既定値より増やすのが数字ひとつの話で済まない理由、そして人数が増えたときギルドや拠点、動作にそれぞれ何が起きるかを整理しました。
「パルワールドの専用サーバーは32人まで」という説明は、しばしば「サーバーを一台用意すれば32人で遊べる」と読まれます。この二つの間には何段階かの隔たりがあり、そのどれもが実際に遊べる人数を設定値よりずっと少なくします。
この記事では、その数字が何によって決まるのか、上げたときに何に突き当たるのか、そして自分たちの規模に合った値の決め方を扱います。サーバーそのものの立て方は専用サーバーの構築手順をどうぞ。
設定できる数
項目は ServerPlayerMaxNum で、PalWorldSettings.ini のあの長い一行の中にあります。
OptionSettings=(...,ServerPlayerMaxNum=32,...)
32は既定値であり、公式に対応している上限でもあります。これより大きくする試みはありますが、開発側が公開している範囲の外なので安定性の保証はなく、不具合が起きたとき参照できる知見もありません。
変更後はサーバーの再起動が必要です。他のすべての設定と同じです(ワールド設定の全項目解説)。
ここまでは単純です。込み入るのは次の節からです。
マシンが実際に支えられる数
ServerPlayerMaxNum は能力ではなく約束です。何人の接続を許可するかをサーバーに伝えるだけで、それを捌けるかどうかは下のマシンの話です。8人分の性能しかないマシンに32と書けば、9人目が弾かれるのではなく、全員が重くなります。
パルワールドのサーバーメモリには、多くのゲームと違う特徴が一つあります。消費量は同時接続人数ではなくワールドの規模に従うという点です。
- 誰かがログインすると少し増えます
- 誰かがログアウトしてもその拠点は動き続けます。建築物も、配置したパルも、生産ラインも、メモリ上でシミュレーションされたままです
ですから「普段は3人しか居ない」10人サーバーでも、消費は3人分をはるかに超えます。メモリを食うのは、その10人が合計でどれだけ建てたかです。
つまり人数だけでは、そのグループにメモリがどれくらい要るかは分かりません。1.0ではどのワールドも重くなりました。海上拠点、天空の島、作り直された襲撃は、どれもサーバー上で走る計算です。自分で用意するマシンの場合、公式の数字と、ワールドがそれを超えていく要因は必要スペックにまとめています。
ここで大事なのは増える向きです。同じ8人でも、三か月遊んで一人三つの満員拠点を持てば、開始時よりかなり多くを使います。ワールドとともに底が上がっていくのは、このゲームでは平常です。
人数を上げると連動して動くもの
ServerPlayerMaxNum を8から20にすると、変えたのは一項目のつもりでも、実際には別の三項目に突き当たります。
| 項目 | 既定値 | どこで詰まるか |
|---|---|---|
GuildPlayerMaxNum | 20 | 一ギルドの人数。20人を一つのギルドに入れると、ちょうど上限です |
BaseCampMaxNumInGuild | 4 | ギルドあたりの拠点数。20人で一ギルドなら全体で4か所です |
BaseCampMaxNum | 128 | サーバー全体の拠点数。20人が各自ギルドを作れば ×4で80、共用分は別途 |
真ん中の行が最も嵌まりやすいところです。拠点の上限はギルド単位であって、人数単位ではありません。20人の大ギルドで拠点は4か所、一人あたり0.2です。「人が増えれば拠点も増える」という直感と、ゲームの規則はちょうど逆です。
人数を上げるときはこの三項目を併せて見てください。よくある構成は二通りです。
- 大きなギルド一つ:
BaseCampMaxNumInGuildを上げ(エンジン上限は10)、拠点を共用する - 一人一ギルド:この項目は既定のまま、
BaseCampMaxNumが足りるか確認する
上限が高すぎるときの症状
メモリ不足と CPU 不足では現れ方が違います。見分けられれば、どちらを足せばいいか分かります。
メモリ不足 —— サーバープロセスが丸ごと消えます。数日動かしてから起き、再起動すればまた数日持つなら、マシンが小さいのではなく稼働時間とともに溜まったメモリで、定時再起動が対処になります。プレイヤー側では全員が同時に切断され、一覧からもサーバーが消えます。Linux では OOM killer の仕業で、dmesg に記録が残ります。これが最も厄介です。停止させられた瞬間に書き込み中だったセーブが一緒に壊れることがあるからです(バックアップと復元)。
CPU 不足 —— 移動中に位置が巻き戻り、拠点のパルが作業の途中で止まり、採集の判定がワンテンポ遅れます。切断はされず、ただ遊びにくくなります。パルの行動シミュレーションはシングルコア性能に強く依存するので、コア数を増やすより一コアの速いものに替えるほうが効きます。これを稼働中に溜まったメモリや回線の遅延と見分け、サーバー自身のフレームレートで決着をつける手順はサーバーが重い:原因の切り分け方にあります。
どちらも足りているがワールドが大きすぎる —— 入るときの読み込みが長く、セーブが数百 MB を大きく超えている。これは設定の問題ではなく、新しいワールドを始める頃合いという合図です。
数の決め方
実際に同時にログインする人数で決めてください。フレンドの総数ではありません。
実用的なやり方は、土曜の夜のピークが何人かを数え、そこに2〜4を足し、その数でマシンを選ぶことです。上限は再起動さえ挟めばいつでも上げられますが、マシンが足りないときの体験は全員同時の処理落ちです。上限は控えめに、マシンは余裕をもって。
もう一つ見落とされがちなのが、上限は同時に扉でもあるという点です。32にするとは、アドレスを知った人なら誰でも一枠取れるということです。人を防ぐのは上限ではなく ServerPassword の役目です。
よくある質問
人数上限を32より大きくできますか?
公式に対応している上限は32です。それより大きい値は開発側が公開している範囲の外で、安定性の保証はなく、不具合が起きたとき参照できる知見もありません。
ServerPlayerMaxNum を変えたあとは再起動が要る
他の設定と同じく起動時に一度しか読まれないので、保存したらサーバーを立ち上げ直してください。それでも反映されないときに疑う四つの原因はワールド設定の全項目解説にまとまっています。
メモリを決めるのは人数より、ワールドに建てた量
メモリが従うのは同時接続人数より、拠点や働くパル、地面のアイテムといった、全員がログアウトしても動き続けるワールドの中身です。自分で用意するマシンの公式の数字と、足りているかの見分け方は必要スペックにあります。
本当の天井はどこか
設定ファイルのその数字は、下のマシンが果たすべき約束です。二つが食い違ったとき、折れるのはマシンのほうであって数字ではありません。
KeepWorlds のパルワールド専用サーバーのプランは同時接続人数で決まっており、他のワールドと共有しない専有マシンで動きます。フレンドの総数ではなく、実際の土曜の夜のピークに合わせてプランを選んでください。プランの人数を超えたときの安定性はお約束していません。増え続けるメモリは、コンソールの毎日の定時再起動で抑えられます。